2008年10月31日金曜日

練試会の課題のひとつ

ロールが上がるようになってからの課題は、右ロールの場合は、やはり「左のロック」ではないかと思います。ロールで上がって来たときに、左手が胸に付いていたり、あるいはその手が右方向へ流れていたりする場合が、極々一般的な現象としてあります。この「左手の位置と固定」をひとつの課題にしたいと思います。

とにかく上がりはするけれども、左手が「流れ出て」「胸にくっついている」場合がほとんどで、これは早めに修正しておいた方が良いでしょう。この左手固定は、他の技術にも活かされて来ますので、非常に大切です。ハイブレイス・スカリング・スィープなどに通じて来ます。

それと、上がって来るときに、ブレードに体重が乗っかっていないケースが良く見られますが、これは一瞬ですが、全体重をかけて上がって、その時に両膝や腰がどのように「瞬発」するのか、しっかりリクトレをやりましょう!ブレードに全体重をかけるのは、なかなか難しいですが、「かけて」「掴んで」「滑らす」感じを体得していきましょう!

それから、ラダーやスケッグ無しの漕行には、リーンアウトやスィープ系のパドリングは必須です。そして、このパドリングをマスターする上で、欠かせない「インシュアランス-P」があります。どんなに経験を積んでも、荒れた海でカヤックが右へ左へ振られるときに、この「インシュアランス-P」がなければ、スポンと海の中へ落ち込むことがあるはずです。

ロールはパフォーマンスに過ぎないと言った似非ジャーナリストもいます。またツアーには、必ずラダーかスケッグが必要だという方もいます。確かにロールはパフォーマンスではありますが、意味のあるパフォーマンスです。ラダーやスケッグが絶対必要と言われたのは、その人にとっては、「絶対必要」ということでしょう。リーンアウトやスィープを裏で支えているのが、実はこの「インシュアランス-P」であり、この「I-P」を支えているのが、ロールなわけです。ただ単に転覆してきたら起き上がるというだけの意味しか持っていないということではないと思います。

ではその「I-P」って一体何なんでしょうか?「インシュパドリング」ではありますが、「飲酒パドリング」ではありません。これもパドルに体重をかけますので、今回のテーマは「ブレードを信頼して体重をかける」ということで頑張って楽しみましょう。