消費税増税の間違い 1
マル激の内容から作られた『増税は誰のためか』という本を頼りに消費増税についてもう一度よく考えてみようと思う。これがデタラメであり、間違った政策であることは直感しているのだが、それを説得力ある論説として構築できるように考えてみようと思う。
冒頭の高橋洋一さんとの回は「すぐ捻出できる200兆円を隠してまやかしの増税に走る財務省の罪」というタイトルで語られている。消費増税が財務省の省益であり国民のためのものではないと言うことをそこから読み取ってみよう。
宮台真司さんが最初に語る「正当性のなさ」の議論はとてもわかりやすい。どうして消費税増税に正当性がないのか、やるべきことをやっていないと批判されるのはなぜかがよく分かる。次のような論説だ。
「僕が感じる「正当性のなさ」は、今日のお話でも論点になると思います。天下り先である独立行政法人・特殊法人を温存するために、税金を垂れ流す。社会保障を通じて所得を再配分するべきなのに、低所得の若い人から保険料を巻き上げて、金融資産が平均1800万円もある団塊の世代に年金として配分する。これでは所得再配分とは言えないわけです(貯蓄から負債を引いた純貯蓄額の世帯主年代別平均は、30歳未満=マイナス38万円、30代=マイナス267万円、60代=1853万円、70代=1942万円。09年全国消費実態調査、2人以上世帯)。
こういった現状を温存したまま増税することに正当性は感じられません。つまり、社会保障制度のためだと言って税金を上げる前に、やるべきことがある、と言う話ですよね。」
野田政権とマスコミの宣伝には、「改革の必要がある」という一般論の正しさを、そのまま「消費増税が改革だ」と直結して結論づけるごまかしがある。消費増税は、現実の改革には少しもなっていないにかかわらず、改革が必要だから消費税増税も必要なんだと気分だけは正しいかのようなイメージを宣伝している。これに騙されてはいけない。
実際にはやるべきことをやっていないので、消費税をいくら増税しても財政再建には少しも役立たない。消費税によって期待できる税収の増加分は微々たるもので、しかもそれは今後目減りしていく可能性もある。それはムダがほとんど除かれていないからだ。
独立行政法人・特殊法人の問題は故石井紘基さんが深く追求していたものだが、それは何も解決されていない。これこそが増税の前にやるべきことであって、シロアリ退治に当たるものだ。それが理解できれば消費税増税の欺瞞性が分かり、そのデタラメ性が分かり間違いが理解できる。
「政府資産を削れば200兆円捻出できる」と主張するのはゲストの高橋洋一さんだ。借金(財政赤字)の返し方は、税金を上げるだけではなく、不要な資産(ストック)を売って返すという方法があるのを高橋さんは指摘する。この時点で日本の政府資産は647兆円あるという。
政府の資産は多くは独立行政法人・特殊法人と呼ばれるもので、言うなれば政府の子会社と高橋さんは語っている。独立行政法人への出資金は約58兆円で、貸付金が約155兆円あるらしい。これを処分するだけでも、民主党がマニフェストで作り出すといった財源は余裕を持って確保できる。マニフェストも、財源捻出という方針が間違っていたのではなく、この利権を崩せなかったことが財源が得られなかった原因なのである。
民主党がマニフェストの実現に失敗したことについては高橋さんは次のような指摘をしている。
「政治主導にすると言っていたのが、結局官僚主導になっちゃったからですよ。独立行政法人というのは、はっきり言ってシロアリの巣です。巣がなくなったらシロアリ、つまり天下りする官僚は困る。だから官僚主導になったら、官僚がやらせませんよ。自分の老後が大変になってしまうから。」
現在の野田政権は完全に官僚にコントロールされている。つまり高橋さんが言うようにシロアリの巣は全く手をつけられずに、負担のしわ寄せが弱者の方に移るという不当な政策として諸費税増税が提出されている。ここに増税法案の不当性と間違いを見ることが出来る。
「政府資産を圧縮すると、どのぐらいのお金が捻出できますか?」という神保さんの問いに対して高橋さんは次のように答える。
「200兆円ぐらいは出てきます。いきなりは難しいから半分の100兆円くらいでも出てくればいいと思いますよ。ただし、資産の売却だから1回こっきりです。それでしのぎながら、継続的に歳出カットをやる。消費税5%アップで増える税収は約12兆円だから、100兆円あれば7~8年間は増税する必要がない、と言う話になります。」
多くの人が、高橋さんを中心にして財政改革をして欲しいと願うのではないかと思う。
冒頭の高橋洋一さんとの回は「すぐ捻出できる200兆円を隠してまやかしの増税に走る財務省の罪」というタイトルで語られている。消費増税が財務省の省益であり国民のためのものではないと言うことをそこから読み取ってみよう。
宮台真司さんが最初に語る「正当性のなさ」の議論はとてもわかりやすい。どうして消費税増税に正当性がないのか、やるべきことをやっていないと批判されるのはなぜかがよく分かる。次のような論説だ。
「僕が感じる「正当性のなさ」は、今日のお話でも論点になると思います。天下り先である独立行政法人・特殊法人を温存するために、税金を垂れ流す。社会保障を通じて所得を再配分するべきなのに、低所得の若い人から保険料を巻き上げて、金融資産が平均1800万円もある団塊の世代に年金として配分する。これでは所得再配分とは言えないわけです(貯蓄から負債を引いた純貯蓄額の世帯主年代別平均は、30歳未満=マイナス38万円、30代=マイナス267万円、60代=1853万円、70代=1942万円。09年全国消費実態調査、2人以上世帯)。
こういった現状を温存したまま増税することに正当性は感じられません。つまり、社会保障制度のためだと言って税金を上げる前に、やるべきことがある、と言う話ですよね。」
野田政権とマスコミの宣伝には、「改革の必要がある」という一般論の正しさを、そのまま「消費増税が改革だ」と直結して結論づけるごまかしがある。消費増税は、現実の改革には少しもなっていないにかかわらず、改革が必要だから消費税増税も必要なんだと気分だけは正しいかのようなイメージを宣伝している。これに騙されてはいけない。
実際にはやるべきことをやっていないので、消費税をいくら増税しても財政再建には少しも役立たない。消費税によって期待できる税収の増加分は微々たるもので、しかもそれは今後目減りしていく可能性もある。それはムダがほとんど除かれていないからだ。
独立行政法人・特殊法人の問題は故石井紘基さんが深く追求していたものだが、それは何も解決されていない。これこそが増税の前にやるべきことであって、シロアリ退治に当たるものだ。それが理解できれば消費税増税の欺瞞性が分かり、そのデタラメ性が分かり間違いが理解できる。
「政府資産を削れば200兆円捻出できる」と主張するのはゲストの高橋洋一さんだ。借金(財政赤字)の返し方は、税金を上げるだけではなく、不要な資産(ストック)を売って返すという方法があるのを高橋さんは指摘する。この時点で日本の政府資産は647兆円あるという。
政府の資産は多くは独立行政法人・特殊法人と呼ばれるもので、言うなれば政府の子会社と高橋さんは語っている。独立行政法人への出資金は約58兆円で、貸付金が約155兆円あるらしい。これを処分するだけでも、民主党がマニフェストで作り出すといった財源は余裕を持って確保できる。マニフェストも、財源捻出という方針が間違っていたのではなく、この利権を崩せなかったことが財源が得られなかった原因なのである。
民主党がマニフェストの実現に失敗したことについては高橋さんは次のような指摘をしている。
「政治主導にすると言っていたのが、結局官僚主導になっちゃったからですよ。独立行政法人というのは、はっきり言ってシロアリの巣です。巣がなくなったらシロアリ、つまり天下りする官僚は困る。だから官僚主導になったら、官僚がやらせませんよ。自分の老後が大変になってしまうから。」
現在の野田政権は完全に官僚にコントロールされている。つまり高橋さんが言うようにシロアリの巣は全く手をつけられずに、負担のしわ寄せが弱者の方に移るという不当な政策として諸費税増税が提出されている。ここに増税法案の不当性と間違いを見ることが出来る。
「政府資産を圧縮すると、どのぐらいのお金が捻出できますか?」という神保さんの問いに対して高橋さんは次のように答える。
「200兆円ぐらいは出てきます。いきなりは難しいから半分の100兆円くらいでも出てくればいいと思いますよ。ただし、資産の売却だから1回こっきりです。それでしのぎながら、継続的に歳出カットをやる。消費税5%アップで増える税収は約12兆円だから、100兆円あれば7~8年間は増税する必要がない、と言う話になります。」
多くの人が、高橋さんを中心にして財政改革をして欲しいと願うのではないかと思う。
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ワタシは大凡上記の意見に賛成だが、税金を本来あるべき姿に戻したら、つまり公共性のないあるいは少ない部分や殆ど無意味な支出をしなければ、現在の消費税をゼロにしても財政は黒字化できると思う。
今回消費税増税法案を成立させた国会議員は全く国民のことなど考えていない。政権を取った瞬間に利権官僚から美味しい餌を食べさせられ、一生安泰のゲンナマを手にしたのかも知れないが、こいつ等を二度と政治家にさせてはいけない。次の選挙で絶対に当選させてはいけない。
そして今の民主党・自民党・公明党のような利権政党は完全に消滅してもらわなければならない。
もうひとつ付け加えれば、大手の新聞、読売・朝日・毎日・産経などは完全に利権シロアリ官僚の手先になって、何一つ本当のことを伝えようとはしていない。これにNHKなども加担している。オリンピックの報道をするなとは言わないが、あまりにも詳細な報道は、どうやら醜い政治の本質を隠したいからではないかと勘ぐりたくなるのはワタシだけか?