2012年2月7日火曜日

シーカヤックって一体ナニ?

最近ふとしたことからシーカヤックって一体ナニなんだろうか?って考えるようになりました。もちろんワタシは人には説明はしないが、自分に対する答えはいつも持ち続けてきたつもりではあります。持ち続けてきてはいてもいざ説明するとなるとそれほど明確ではないことも分かるので、ここに書いて少し明確にしておきたいと思うのであります。

まぁ一言でシーカヤックと言っても色々なタイプがありますが、基本的に海で乗る乗り物には違いないことは誰でもご存知でしょう。長い短い、重い軽い、速い遅い等様々な違いがあるが、普通我々がイメージするのは5m前後で一人乗りで前後に荷物室があります。ラダー・スケッグなど装着の有無は関係ない。今はそういうことは問題にしていません。

その5m前後のシーカヤックで27年間もナニをして来たのだろうか?車にキャリアを取り付けカヤックを載せパドルやPFD等の装備にキャンプ道具や食料を準備して、毎週末海に出ていました。いつもは近くの無人島へ行き、時々遠くの島々へツアーへ出かけました。カヤックの前後のハッチの中には、準備したキャンプ道具・水・食料・着替え・医薬品・その他を詰め込み、地図と磁石を頼りにツアーへ出かけました。

東は家島諸島から西は笠岡諸島まで殆どの島を巡りました。自慢そうに聞こえたら申し訳ないです。そんなつもりはありません。エンジンのついていないシーカヤックでそういう島々に行くことができると言いたいだけなのです。27年間も飽きもしないで海へ毎週毎週良く出かけられたものですが、ではワタシやワタシ達はナニを求めて海へ出ていたのでしょうか?なぜそういう島々へ向かっていたのでしょうか?

そこのところを今少し明確にしておきたいな・・・と思うのです。

大凡の日本人は月曜日から金曜日までは仕事をして土日がお休みではないかと思います。中には日曜日だけしか休めない方、あるいは平日の1日だけと言う方もおられるでしょう。まぁいずれにしても週に5日程度働き2日程度お休みがある生活が一般的ではないかと思うのですが、ワタシ自身は基本的にお休みはなく、平日の昼間が比較的自由になる時間を持っていました。

その比較的自由な時間を使って海へ出ていました。海へ出る目的は色々とありましたが、ひとつには毎日暮らす環境から抜け出したいと言うことがありました。その毎日暮らす環境とは、アスファルト・自動車・排ガス・会社のビル・マンション・お店・レストラン・スーパー・学校・人ごみ・電車・バス・自転車・その他ですが、つまり日常の生活で自分達を取り巻く全ての環境を言うわけです。

海に出れば、基本的にそういう環境から解放されるわけですが、もちろん100%じゃないにしても、目の前には海と島と船だけです。最近じゃとても鬱陶しいジェットスキーやレジャーボートなどにもお会いできて、涙もチョチョギレルのですが、まぁそれはちょっと本題から逸れますので置いておきますが・・・。まぁ要するに日常生活から抜け出してしまい心身共にリフレッシュしたいわけです。

他の皆さんは、どのように思われるのかは良くわかりませんが、ワタシの場合はいつも同じ景色を見て同じような仕事を続けていると、気分が閉塞感に支配されて、全く気力が出なくなります。そこで海へ出かけたり山へ歩きに行きます。そうすることで目に入る景色が違うと自然と別のことを脳が考え始めます。そして日常生活から一時的に脱出すると実は思考パターンも日常思考から抜け出しているのではと思います。

そして月曜日になると再び日常に戻ったときに新鮮な気持ちで仕事に向かうことができるような気がしています。ただ最近は月曜は体力的には疲れていてその結果精神的に立ち向かう気力が弱まって来てはいますが、一応リフレッシュは達成されているようです。

もうここまで書いてきたらナニを言おうとしているかお分かりと思いますが、日常生活から抜け出す為に海に出かけて行っているのに、島の民宿に泊まったり、ランチをレストランや食堂で食べたり、あるいはフェリーを利用したりするのは極力避けたいのであります。まぁ最近では、色々な方がいますので、島の民宿を利用する為にシーカヤックに乗ったり、レストランでランチを食べる為に海に出たり、フェリーを楽しむ為にシーカヤックをしている人もいるようですから、シーカヤックも相当に多様化したもんだとワタシなどは呆れるばかりですが、もっともっとシーカヤックの可能性に目を向けて頂きたいと思うのであります。

当然海にも日常生活がありますので、完全ではありませんが、極力日常生活から脱出しようとする辺りから、少し新しい世界も見えてくるはずです。新しい世界が見え始めると、今度は何故か自分達の使っているカヤックやパドルなどの性能にも目を向けるようにもなるだろうし、カヤックの楽しみ方もより自然世界に親しむ度合いも広く深くなって来るような気がします。

ワタシもカップ麺などのインスタント食品が大好きですが、毎日食べていると身体に良くないでよね!それと同じように毎週インスタントなカヤッキングを楽しんでいると、大自然の脅威はインスタントカヤッカーだけを決して優遇してはくれません。そうしたことも考えながら、シーカヤックの持つ可能性を毎週末少しずつ引き出す継続性こそが、ランチを美味しくする方法ではないかと思うのであります。