2013年4月12日金曜日

大気が非常に不安定

今年の春の天気は非常に大気が不安定です。もちろん冬もそうでしたが、冬は普通カヤッキングに出かける人はいませんから、わざわざこういうことを書きませんが、この春の不安定の程度は、ワタシがアウトドア活動を始めてから、実に初めてと言っても過言ではありません。

通常この時期の大気は基本的に不安定ではありますが、今年は特別に注意を払う必要があります。と言うのは暖かい春の陽気に誘われて、島に渡り浜辺で昼食を食べ、いざ帰ろうという時になって強い風が吹き出すことが充分予想されます。そしてその風は強さも方向も一定しないカヤックには一番恐ろしい風です。

そして帰る気持ちを優先して自分の能力を超えた海洋状況を無視して出航して、転覆沈脱をすると今の時期の水温は備讃瀬戸エリアで10度前後ですから、すぐに低体温症になる可能性があります。低体温症になるとレスキューは困難を極めます。セルフレスキューはまず不可能です。これでビールなどのアルコールが入っていたら完全にアウトです。

ではこの大気の不安定はいつまで続くのでしょうか?恐らくGWがピークで、明けくらいまでは要注意の時期とワタシは考えています。GWの期間中はまだ上空の暖気と寒気の鍔迫り合いが続き、時に真冬の季節になったり、夏のように暑くなったりと、無人島でのキャンプ時には色々と勉強をさせられました。

この暖気と寒気の鬩ぎあいで起こる大気の不安定さによって山でも海でも遭難する人が出て来ます。一番気をつけて頂きたい事は、せめぎ合いの束の間の晴れ間に騙されて、安易な気持ちで自分の実力を超えた状況に身を晒さないようにお願いをしたいと思います。

特に沖縄に行ってカヤックを楽しまれる方は、厳選に厳選をしてガイドやインストを選んでから海に出て頂きたいと思います。カヤックに乗っているとき、あるいは乗る前にビールなどのアルコールを勧められたりされたら、きっぱり断ってしまう勇気をもって臨んで頂きたいと思います。