2013年1月7日月曜日

無人島に溜まる一方のゴミ

1年間で最も嫌な時期である正月ムードがやっと終ってくれました。何故嫌かということはさておき、今日からやっと通常の生活に戻って来てホッとしております。やっぱり普通が一番あり難い。特別なことはどこか疲れます。こういうお正月のムードが漂う住宅街で、自分だけ音が出るような作業をする訳にもいかず、また元旦からプレハブの片付けも自粛して、家の中でyou-tubeを見たり、ホームページを見て過ごしているとフトいつも行っている無人島の浜を思い出してしまいました。

砂浜と草むらの境界線に沿って夥しい数のゴミが打ち上げられていて、いつの間にかそこに溜まってしまったものですが、この状況もひょっとしたら「類は友を呼ぶ」現象かも知れません。ペットボトルやスチロール系の箱に意思がある訳ではないですが、何故か同じ場所に集まってしまうのは不思議なことです。

ちょっと話は飛びますが、夜遅くなるとコンビニの前に行き場を失った若者達が集まり、駐車場で何かを食べ飲み、彼らが去った後はその辺にゴミが散らかっている光景は誰しも御存知と思います。恐らくそこに集まった彼らは意図してそこに集まったのではなく気がついたらそこに集まっていた、そこにしか行くところがないからそこに来てしまった・・・のではないかとワタシは勝手に解釈をしているのです。そして更に不思議なことは、彼らの着ている服や髪型や振る舞いは非常に良く似ているのですね。

それから以前良くキャンプをしていた無人島では黒い鳥に何度も食料をやられました。弁当を取られた方もいますし、ワタシは食料以外にも珈琲の袋までズタズタにされたこともありました。そうですこいつらはどこにでもいるカラスです。頭の良い鳥だとは思うのですが、決して人から好かれる動物では決してありません。人のモノを盗もうといつも虎視眈々と狙っているし、ゴミ袋をかきむしりその辺に食べられないモノを撒き散らす嫌われモノの鳥です。

嫌われモノのカラスで思い出したのですが、暖かくなると浜辺に出て来る騒音撒き散らしジェット集団。騒音だけではなくありとあらゆる面で周辺に迷惑を撒き散らす彼らの行動は目に余るものがあります。しかし彼らは自分達が非常に嫌われ者であることを知りながらやっているのですが、何故嫌われているのかを考えるところまでは思考が到達していないのかも知れないし、分かっていてもやりたいからやっているだけなのかも知れません。

まぁワタシがここで言いたいことはですね、モノでも鳥でも人間でも同じ種類のものが同じ場所へ集まるということを言いたいのです。但しそれも良い種類が集まるのではなく悪い種類が同じ場所へ集まる可能性が高いように思うのです。不思議なのは良いことをしている人達はカラスのようにはまたジェット軍団のように同じ場所には集まらないのですが、(集まっているのかも知れませんが??)何故なんでしょうかね?!

ところでシーカヤックについても、同じようなことが言えるのではないかと思っています。飲酒パドリングを堂々とやりたい飲酒カヤッカーや旗竿を立てて強風波浪に立ち向かうシーカヤッカー。それに最近では適当な時間に合流し好きな時に離脱する自分勝手カヤッカーが増えて来ているように思います。

ワタシ自身は長い間シーカヤックで海へ出て行く恐怖心が取れず、その為にカヤックの技術を磨いてきたし指導をしてきました。どうすれば突然の風や波や嵐にも耐えられるかということを念頭に置き技術指導をしてきたのですが、非常に残念なことに、恐怖心が取れるや否や、その技術は怠惰なシーカヤッカーをも生み出してしまいました。ひとりで海を漕げるようになると、好きな時間に合流して好きなときに「失礼します」という風潮を生み出したのも事実であります。

また一方では、転覆沈脱の恐怖から脱却した辺りから、ツーリング技術まで獲得したと誤解をしてツアー中にガイドに指示を出すような現象まで経験するにあたり、ワタシ自身如何ともし難い心境で御座います。こうしてお正月に色々なことを考えながら人生の疲れを癒していたのではありますが、一番健康な作業は倉庫の片付けではないかという結論に達したのであります。

色々な人達が色々な場面で集い楽しいことを実践するのは良いことですが、大自然を相手に遊ぶ場合は自分達だけの都合で行動するといつか大変な目に遭う可能性が大いにありますので、是非気を引き締めて楽しんで頂きたいと思います。