2012年3月16日金曜日

インチキ試乗会

いつ頃だったでしょうか、もう随分前の話ですが、四国でカヤックマラソン&試乗会がありました。仲間が参加するというので付き添いのような形でワタシもそこへ赴きました。試乗会の方は大して期待もしていなかったのですが、結構面白い船もありました。傑作なのが1艇ありました。九州の南部で製作されたどこかのメーカーの真似をしたカヤックは左右のバランスが悪く、普通に漕いでも円を描いてくれました。

また恐ろしくスピードは出ないのだが、物凄くハンドRがやり易いポリ艇もありました。のでワタシとしては、このときの試乗会はそこそこ楽しめたのでありました。しかしひとつだけ大きく気になる事件がありました。それは有名な某アウトドアショップの試乗会での出来事でした。外国から輸入をした艇がいくつかありましたが、ボトムがまん丸のファンカヤックの一種と思われるのが1艇ありました。

面白そうなのでワタシがそれに乗ってみると恐ろしく不安定でともするとワタシでさえ転覆しそうになるほどのカヤックでした。この船を担当している人に訊くとファミリー向けのカヤックらしいのですが、どう考えてもカヤック未経験者では転覆の可能性は非常に高いと考え、ワタシはその担当者にその船の初期安定の程度を説明をして、経験のない方や浅い方はひっくり返りますよってお話をしたのですが、その担当者は「なに言ってんの?」てな感じでまともに聞いている風はありませんでした。

それからまたワタシ達は別のカヤックに乗って試乗を楽しんでいました。まん丸のファンカヤックを降りてから10分もしない内に、カヤックの経験のない一般の方がグラグラしながらその「お丸」に乗っているではないか!!危ないぞ!って思うや否やドブンザブンでした。沖合い10m程度とは言え足は届かない5月の海です。こうなることは最初から分かっていたことですが、可哀相なのは初めて乗ったその方でした。すぐにレスキューに行き事なきを得ましたが、例の担当者は助けもしなければ謝りもしないオオボケ野郎でした。

ここのショップの全ての社員がみんながみんなこんなオオボケ揃いとは思わないが、これは一社員の責任というより会社の責任でしょう!恐らくこのボケ社員は何も知らず見ても分からず乗っても判断できないのでしょうが、そもそも会社の責任者が艇の性格を全く把握せず、見た目で判断したのか輸入段階でそういうファミリー向けという範疇で受け取り、何も確認作業をしないまま試乗に出してしまったのでしょう。これをインチキと言わずしてなんと言えば良いのでしょうか?

えっ、もしかしてこれも「冒険塾」の一環だとでも言いたいのでしょうか?つまりこの時の試乗会は「冒険試乗会」だったのでしょうかねぇ~?この冒険試乗会でずぶ濡れになった男性は、その後ワタシのところにお礼に来たついでに「死んでもあそこのカヤックや用品は買わない」と相当に怒って話してました。

先日ラジオでここの社長がなにやら偉そうな話をしていて、若いときにヨーロッパアルプスの難易度の高い岸壁を登ったことを自慢していましたが、その内容と店に陳列してある商品とこの冒険試乗会のことを総合して考えると、確かに商売人ではあるが、殆ど活動のソフトを持っておられないんじゃないかと感じてしまいました。そう言えば昔ロール教則ビデオを探していた頃に、このお偉い社長さんがお手本のロールってやつをされていたのですが、「これがCtoCです。これがスィープです。」って区別して説明をしているのですが、どっちも違っていて、CtoCとスィープの混ざり合った中途半端な形のロールになっていて、違うじゃん・・・嘘つけ、この野郎って・・・、ムニャ~むにゃ~でしたね。

こんなことは全く思い出さなくても良いものを、立派な「冒険塾」の掲示板を見て咄嗟に脳裏によぎったのであります。こんな下らぬことを書いてあいすみません。