2011年10月18日火曜日

流見島からの帰還ルート

流見島周辺は潮流の宝庫で、上げ潮でも下げ潮でも相当に速い。おまけに航路も絡んでいるので、行き帰りのルートは時として、厳しい状況に置かれることもある。漕いでも漕いでも進まないときに大型船がやって来て、バウがいつまでも我々を狙って来るような時が稀にあるが、ここは追いかけて来るようなアホはいない。

この流見島へ行くのは比較的容易ではあるが、帰りパドリングが楽ではない。いつも反転流に逆にやられてしまう。しかし多分あの逆潮の真っ只中を帰れば、ひょっとしたら楽勝と思いながらも、なかなかそこを帰るチャンスがなかった。しかし先日荒れた状況下の下げ潮で、半島と蜜柑島のど真ん中を目指して航路を横断した。

以前原君がこのコースを楽々パドリングで帰って行ったのを見ていたので、そうだろうとは予想はしていたが、途中は信じられないほど後ろから潮がおしてくれた。こういう潮流の動きは、海図にも出ていないし、シーカヤックの大先生達が書く雑誌にも本にも全く書かれていない。そもそも反転流などについてツアーに使えるような利用の仕方など、年間に10回も海に出ない先生方には分かりようはないが、ここの反転流は更に分かりにくい。

その分かりにくい反転流の存在を発見するのに実に1年以上を要した。毎週のように行く島を決めて行って1年以上かかる訳だから、アッチこっちツアーをやっていたら、多分まだ見つかっていないでしょうね?!これでやっと流見島を楽しめる基盤ができたと思うのですが、世間じゃそんな馬鹿馬鹿しいことはしないで、やっぱり色々な場所へ出かけて行くのが「常識」なんでしょうね。

もう随分昔のことですが、備讃瀬戸の本線航路を横断して四国側へ行きたいと思い、その本線航路がすぐ目の前に見える島に行き数日間キャンプをして過ごしたことがある。東から来る船と西から来る船がどのあたりをどのように通過してして行くのかを数時間観察しに行ったのだが、それからは問題なく楽勝で横断ができるようになった。

キャンプツアーで、この本線航路を横断して四国まで行って帰って来て、「動物的感」ですね!と言われたことがある。確かに物心がつく前から外で遊んでいたからそういう感がひょっとしたらあるのかも知れないが、その言葉のウラには「あんたのようなアホにどうしてそんなに楽々と横断できるのですか?」と言われたような気がしたのだが、「アタシャ~阿呆ですから、日々努力と研究をしているのでゴザァ~ますのよ!」と今になってお答えしておこう。

それはそうと今年はあと何回この流見島でキャンプができるだろうか?この次の週末はキャンプじゃなく車中泊になります。