2011年4月18日月曜日

道具に拘る

ワタシはカヤックを始めた頃は、カヤックもパドルもPFDもウェアーもナニが良くてナニが悪いのかはさっぱり分からなかった。何年もかけて少しずつ分かって来た。そして遂にカヤックもパドルもその限界を自分なりに理解するようになった。その間は少なくとも10年は経過した。それは自慢でも何でもない。ごく普通に求めて来た結果である。

カヤックは自分で作れないので、メーカーにお願いをした。もちろん人の心が読めない多くのメーカーからは無視されたのだが、捨てる神あれば拾う神ありで素晴らしいメーカーが快く引き受けてくださった。自分でも相当に練習をして、更に多くの人に様々な練習をして頂くプロセスで、カヤックの様々な不都合な部分が見つかって来るのだが、それを克服したのは皮肉にもその不都合を抱えたカヤックのメーカーではなく全く別のメーカーだったのだ。

そしてパドルに対しても市販のモノでは満足がいかず、遊び心で色々と試している内に、自分なりの独自のウッドパドルを作ってみた。意外に軽く意外に使い勝手が良く意外に評判も良かった。あくまで遊びのつもりだったのが、今やもう市販のカーボンやグラスのパドルは1本も使用していない。その必要性が全くない。

海でのカヤッキングを練習を通じて楽しんで来て、ナニかを発展させようと思うと、何らかの限界にぶつかってしまい、そこで諦めていたら当然現在の練試櫂スタイルは生まれなかったに違いない。やりにくいカヤックや扱いにくいパドルで練習をするよりも、やりやすいカヤック扱いやすいパドルで練習をした方が短時間でより大きな効果がある。

そう言う意味では「道具に拘る」のは、非常に重要だと思う。